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あの電波塔の先で......前編


野球、サッカー、ボクシング、相撲、競馬がスポーツを連想するときに、頭の中にパッと思い浮かぶ。これらに共通していることとは何か。チームスポーツと個人スポーツという違いは当然あるけど、何かがオレの心をワクワクさせる。大好きな競馬に関しては、スポーツというよりギャンブルとしてイメージされるけど、そんな生半可なものじゃない。馬とジョッキーが人馬一体となって初めて人を魅了するレースが出来るが、そういう部分でいえば電動車椅子サッカー(以下、電クルサッカーと表記)もマシンと操作している当人がうまくマッチしないと、何もできない。場外馬券場や競馬場に行った時にはそんなこと何も考えていなかったけど、無意識に競馬に自分の姿を重ね合わせていたのかもしれない。


電クルサッカーを始めた当初は自宅から電動車椅子をぶっ飛ばして、練習会場の横浜ラポールに行っていた。横浜アリーナを通り過ぎ、大きな横断歩道を渡って電波塔を横目に、左に芝生、右に鶴見川がある清々しい道をまっすぐ突き進んで、「早く練習したいな。」と思いながら我が物顔で爆走していた。今ではその光景が懐かしくもあり、まるで映画のワンシーンの中にいたような独特な感情が湧いてくる。練習をしている時はただただ楽しくて、自分の過去とか置かれている状況とか難しいことは一切関係なく、無我夢中でプレーしていた。その瞬間だけは紛れもなく純粋な自分しか存在していなくて、とてもシンプルで最高に居心地の良い空間だった。


高校時代に軽音楽部でヴォーカルやったり、個人レッスンで歌を習っていたりと歌うことも同じぐらい大好きだった。カラオケには中学時代からしょっちゅう行っていて、電クルサッカーの仲間ともよくカラオケで遊んでいた。どこかで潜在的に障害があると言うことを引け目に感じている自分がいたが、電クルサッカーと同様に歌っている時はとにかく自由で開放的な気分になれた。


この二つが存在していない暮らしは全く想像出来ない。そして、そこにはいつも最高の相棒がいた。

次回へつづく


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講演活動を積極的にお引き受けしています。少数派である電動車椅子に乗り、呼吸器をつけながら激しい電動車椅子サッカーというスポーツの監督をしながら様々な活動に取り組んでいる私の体験を聞いていただき、既成概念を取っ払い、視野を広げるきっかけにして頂けたら嬉しく思います。一人でも多くの方に!

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