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孤独のその先にある 微かな光を感じて<後編>

自分のことを可哀想だとは思っていないと感じている反面、その気持ちに反発するように、指先しか動かせない己れの無力さに、生きることの意味さえ分からなくなるほど、虚無感に支配される自分もいるんだ。宇宙空間にたった一人で存在しているかのような、圧倒的な孤独がそこにはある。


そんな闇があるから人間は光を求める。誰かにとっては、当たり前の日常。朝起きて、朝ごはんを食べて、子どもに見送られながら仕事に行く。仕事終わりに同僚とたらふく酒を飲んで、家路につく。まったりしながら子どもの寝顔を見て微笑む。そしてベランダ越しに見える綺麗な月を見て、明日も頑張ろうと自分の背中を押す日常がそこにある。


この誰かの当たり前がオレにとっては奇跡的な光景なんだよね。とてつもなく眩しい光。でもオレが求める光はそんなに明るくなくていいんだ。


朝起きた時の怠さがましなこと。訪問看護師さんに髪を洗ってもらって、硬くなった体をほぐしてもらって、車椅子に乗って、何気ない一日が始まること。いつもサポートしてもらっているヘルパーさんと他愛のない話しをして、思わずニヤリとすること。今度どんな練習をしようかなと頭で自由に妄想すること。あいつの相変わらずの何気ない一言を思い出すこと。そのどれもがかすかな光でしかない。でもその光が何よりも心地よいし、それがいつもオレが求めている唯一無二の光なんだよね。


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講演活動を積極的にお引き受けしています。少数派である電動車椅子に乗り、呼吸器をつけながら激しい電動車椅子サッカーというスポーツの監督をしながら様々な活動に取り組んでいる私の体験を聞いていただき、既成概念を取っ払い、視野を広げるきっかけにして頂けたら嬉しく思います。一人でも多くの方に!

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