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孤独のその先にある 微かな光を感じて<後編>

  • 執筆者の写真: Motoki
    Motoki
  • 2018年5月29日
  • 読了時間: 2分

自分のことを可哀想だとは思っていないと感じている反面、その気持ちに反発するように、指先しか動かせない己れの無力さに、生きることの意味さえ分からなくなるほど、虚無感に支配される自分もいるんだ。宇宙空間にたった一人で存在しているかのような、圧倒的な孤独がそこにはある。


そんな闇があるから人間は光を求める。誰かにとっては、当たり前の日常。朝起きて、朝ごはんを食べて、子どもに見送られながら仕事に行く。仕事終わりに同僚とたらふく酒を飲んで、家路につく。まったりしながら子どもの寝顔を見て微笑む。そしてベランダ越しに見える綺麗な月を見て、明日も頑張ろうと自分の背中を押す日常がそこにある。


この誰かの当たり前がオレにとっては奇跡的な光景なんだよね。とてつもなく眩しい光。でもオレが求める光はそんなに明るくなくていいんだ。


朝起きた時の怠さがましなこと。訪問看護師さんに髪を洗ってもらって、硬くなった体をほぐしてもらって、車椅子に乗って、何気ない一日が始まること。いつもサポートしてもらっているヘルパーさんと他愛のない話しをして、思わずニヤリとすること。今度どんな練習をしようかなと頭で自由に妄想すること。あいつの相変わらずの何気ない一言を思い出すこと。そのどれもがかすかな光でしかない。でもその光が何よりも心地よいし、それがいつもオレが求めている唯一無二の光なんだよね。


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