④未来に向かう上で求められる視点
コロナ禍の経験で分かった事がある。いくら現状を嘆いていても物事は好転しないこと。色んなことが停滞している今だからこそ、できることから行動に移すしかない。今こそ競技を普及させるために何が必要かを各々が改めて考え、確固たる基盤を作ることが求められている。
過去を振り返り、未来に向けて考える時間はたくさんある。まずは一般の方に競技独自の魅力を発信すること。そして競技の存在を一人でも多くの人に知って頂くこと。それを自分事として認識することが必要不可欠である。
一人一人が漠然と競技と繋がっている状態から脱して、なぜサッカーを続けているのか、そして電動車椅子サッカーがどうあるべきか、自分なりに考える力と癖を養うこと。楽しくなければ競技を続けていない。であるならば何故この競技が面白いのか、改めて考えてみる絶好のタイミングだ。
ではどうすれば良いのか。 具体的にはオンラインでチームメイトや競技関係者とのコミュニケーションを深めて、想いを共有すること。他団体の関係者の意見に耳を傾け、自ら学ぶ姿勢を身につけること。そこから、見えてくる競技の魅力や課題を整理できる。
一人で想いを抱えていても、それを波及させないと変化は生まれない。正直そこまでの高い意識で競技に関わる人は多くない。そのことをマイナスに捉えず、現状を変えたいと思う人間が先陣を切れば良いだけの話。
変わるのを待つのではなく、変えるためのその歯車の一つになること。一人でも多く共に戦う同志を見つけること。そして周りの人を巻き込んで想いを共有できれば、突破口が見えるはず。難しく考えず、自分事としてサッカーのことを考えるだけで良い。
一番簡単にできることは、まだ電動車椅子サッカーを知らない知人に短い動画を見せる。更にその知人の知り合いに動画を見てもらう。その時に大切なのは、具体的な競技の魅力を一つだけでも伝えること。
どんな小さな想いでもさらけ出すことを躊躇せず、他者と寄り添った行動を私自身も継続していきたい。思考が変われば、一人一人の行動に変化が訪れ、未来が変わる。
(次回 「⑤電動車いすサッカーの今後の展望」)
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