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血を滴らせて生肉を喰らう

執筆者の写真: MotokiMotoki

なぜ人間は生きるのか。


身体障害の度合いによって体力的消耗はそれぞれ異なるが、旅に出発する時点で勝負はすでに始まっている。彼らにとっては特別なことではないのかもしれない。ただメンタル的な側面で言えば、彼らは潜在的に都市部に住む選手より、確実にハングリーで勝ちに飢える執念は計り知れない。


試合会場はたいてい本州のどこか。北は北海道、南は鹿児島。戦いの場を求めて彼らは今日も空路で、ある者は長時間かけて陸路でやってくる。電動車椅子ユーザーにとって長距離を移動して、そして試合に臨む。それはいわば五体満足の人間が徹夜で働いて、ほとんど寝ずにそのまま負けられない勝負に挑むようなものだ。


電動車椅子サッカーに真剣に取り組んでいる選手は、かなりのチャレンジャーだ。特に重度な筋肉・呼吸器疾患を持つプレイヤーは、まさに生きるか死ぬかのリスクを抱えながらといっても過言ではない。これだけ毎年、選手が亡くなっていく競技はおそらく他には存在しない。

それをわかっていながら競技を続けるのは、きっと冒険家の心理に近いのかもしれない。


なぜ人間は生きるのか。


その答えが見え隠れするのは、生きるか死ぬかの極限状態を味わう瞬間だけなのかもしれない。本能が覚醒するその一瞬を求めて、今日も数多くのクレイジーなトライアンドエラーを繰り返す日常がある。常人には理解できないが、生きている実感を本能で感じることは、ある意味至高の瞬間。日常からかけ離れているので、普通は理解できないのが当たり前。


そんなスペシャルな存在こそが、北と南の外れにいるサッカーバカたち。彼らを崇高な存在に思ってしまうのはオレだけなのかな。


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講演活動を積極的にお引き受けしています。少数派である電動車椅子に乗り、呼吸器をつけながら激しい電動車椅子サッカーというスポーツの監督をしながら様々な活動に取り組んでいる私の体験を聞いていただき、既成概念を取っ払い、視野を広げるきっかけにして頂けたら嬉しく思います。一人でも多くの方に!

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