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執筆者の写真Motoki

黒船に乗った大和魂

黒船襲来の絵画を見る男たち。そこで熱く仲間に語りかける1人のニュージーランド出身の男がいる。そう、それは日本で開催中のラグビーワールドカップ日本代表キャプテンの「リーチマイケル」である。

日本ラグビー界の躍進の裏にはマイケルありと言っても過言ではないだろう。日本国籍がなくても日本在住3年以上などの条件を満たせばナショナルチームの選手になることができる。その独自のルールがあるからこそ彼の存在は大きい。

高校時代に母国からラグビー留学で日本に渡り、日本の厳しい部活動の中で鍛えられ、大きく成長して日本代表にまで登りつめた。

マイケルを見ていると大和魂という言葉が頭をよぎる。日本国籍を取っているものの、ルーツが外国にある彼からなぜそんなオーラを感じるのか。

きっと大多数の日本人よりもより貪欲に日本文化を学び、そこに秘められている日本人の魂を理解しようと、本気で向き合い続けてきた歴史があるからだ。だからこそマイケルこそ真の日本代表だと何の疑いもなく思える。

黒船襲来をきっかけに鎖国時代が終わり、多様性が日本にもたらされた。確かにラグビー日本代表は多様性の象徴でもある。だが本当にマイケルが仲間に伝えたかった事は、黒船にただただ怯えていた小国の日本が今や世界と肩を並べて存在している事実ではないか。

歴史上実現できたことが、ラグビー日本代表にできないわけがない。マイケルの凛とした表情がそう語っている。「勝利の大海へ船を漕ぎ出せ。」と魂の雄叫びが聞こえてくる。


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