私がミスターチルドレンの熱狂的なファンになったキッカケは、彼らが売れ始めた1995年。
横浜アリーナでのコンサー
トを観たのが始まりだ。
その当時すでにミスチルの人気は誰もが知るところだったが、私の中では、所詮ミーハーな女性ファンの多い一人気バンドに過ぎなかった。
ところが、そのイメージはミスチルの生演奏を聴いて消え失せた。
とにかく、ボーカルの桜井さんの音楽に懸けるエネルギーが半端無く、曲によっては誰かが憑依したかの様な殺気にも満ちた鋭い目で睨みを利かせる。
歌い手という枠を越えて、音楽にとり憑かれた無邪気でもあり、猟奇的とも言えるクレイジーな姿がそこにあった。そのギャップこそが「Mr.Children」の最大の魅力だと私は思う。
ラブソングの印象が強いが、彼等の楽曲のキーワードは存在・希望、絶望・破壊、魂と言った人間の心の内面を描いた哲学的な要素が実は主であるため、私達が日常の生活において当たり前に感じている喜怒哀楽を、より深く生々しく表現している。
障がいを抱えなが
ら生きる私にとっては、普通の人が想像出来ない様な感情が、他の人より研ぎ澄まされている自負がある。
そう言う複雑な感情を、五体満足に生まれた桜井さんが言霊として発信している事は、異常とも言えるほど衝撃的だった。
そのリアルを体感したその日から、桜井さんの詩は私のバイブルとなった。
壁にぶち当たる度に、彼の言葉は血管に侵入して、血となり身体中を巡り、「タタカエ」
といつも背中を押してくれる。
もちろん、桜井さんと直接話した事は無いが、言葉を交わさずとも繋がっていると強く感じられるのは、私の言葉を代弁するかのように共鳴する存在であるからだ。
ミスチルと同じ時代に生きている事は、私には何物にも代えられない財産であり、この命ある限り彼等の歌と共に生き続けていく。
なんて幸せな事だと言わずにいられない。
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